ドライアイ

ドライアイ IPL

当院では、マイボーム腺機能不全ドライアイ(MGD)治療として【ルミナスM22 IPLシステム】を導入しています。

ドライアイとは?

ドライアイ治療 富山市天正寺 岡本眼科

ドライアイとは、涙の分泌量の減少や、涙の質の低下によって、結膜や角膜などの目の表面に傷がついてしまう状態を言い、いわば涙の病気といえます。最近では空調機による室内の乾燥や、PC・スマートフォンの使用によるまばたき回数の減少などにより、ドライアイの患者数は年々増加傾向にあります。オフィスワーカーにおいては3人に1人がドライアイという報告もあります。

ドライアイの症状

ドライアイ治療 富山市天正寺 岡本眼科

ドライアイといっても、最初から「目が乾く」と訴える人は意外に多くなく、「異物感」「目の痛み」「まぶしさ」「目の疲れ」など、多彩な目の不快感が生じます。悪化してくると、「目が痛い」、「目を開けていられない」などの症状があらわれ、さらには「頭が痛い」、「肩が凝る」、「気分が悪い」など、全身的な症状に進行する場合もあります。

ドライアイチェック

ドライアイの症状は様々で個人差がありますので、自分がドライアイかどうかを判断するのは容易ではありませんが、下記の項目がいくつか当てはまったら、ドライアイの可能性がありますのでご相談ください。
  • 目が疲れる
  • 目が乾いた感じがする
  • ものがかすんで見える
  • 目に不快感がある
  • 目が痛い
  • 目が赤い
  • 目が重たい感じがする
  • 涙が出る
  • 目がかゆい
  • 光を見るとまぶしい
  • 目がごろごろする
  • めやにがでる

ドライアイになりやすい要因

ドライアイを引き起こす要因や環境には以下のようなものが考えられますが、実際にはこれらが複合して起こっていると考えられています。

パソコン、スマホなどのモニターを見つめる作業を長時間行うことでまばたきが減り、ドライアイ症状が起こりやすくなります。暖房や冷房などの空調機による室内の乾燥。とくにエアコンの吹き出し口に当たるところなどでも症状が悪化します。

コンタクトレンズ装用で涙液が不安定になるとドライアイを招きやすくなります。また加齢による涙量の減少や安定性の低下も要因の一つになります。

シェーグレン症候群などの自己免疫疾患や、スティーブンスジョンソン症候群などの病気により涙腺が破壊されて、涙がほとんど出なくなり引き起こされる重篤なドライアイもあります。

その他、薬の副作用により涙の分泌量が減少することがあります。また防腐剤が入っている点眼液の影響で角膜に傷がつくこともあります。

ドライアイの検査

問診と検査を行います。
問診では、目の症状や生活環境・習慣を確認します。
ドライアイ検査では、目の疾患を探る視力検査、眼の表面をみる検査(細隙灯顕微鏡検査、角結膜生体染色検査)、涙液検査(涙液分泌を測定するシルマー検査と涙液保持力を測定するBUT検査)を行います。

生体染色検査

目の表面が非常に乾燥すると、黒目の表面(角膜)や白目の表面(結膜)に障害を起こします。特殊な色素を点眼して細隙灯顕微鏡で観察します。

シルマー検査

涙の量を調べる検査のことで、規格に合った細い濾紙を下まぶたに引っ掛けて、5分間で濾紙がぬれる長さを測定します。

BUT検査

目の表面を覆っている涙が、どのくらいの時間で乾燥し始めるかを調べる検査です。フルオレセインという色素を点眼し、細隙灯顕微鏡で青色光を用いて目の表面を観察します。

ドライアイの治療

ドライアイのおもな治療には、点眼液によるものと涙点閉鎖による治療があります。
ドライアイの治療に使われる主な点眼液は、「涙に近い成分をもつ人工涙液」と「ヒアルロン酸ナトリウムを含む角結膜上皮障害治療薬」がありますが、最近では、「粘膜にはたらくタイプ」が加わり、 涙で目を潤すだけでなく、粘膜の改善まで期待できるようになりました。症状によって適切な治療方法を選択します。
ドライアイは失明などの重篤な結果をもたらすことは少ない病気ですが、慢性的な目の不快感や疲れをもたらし日常生活の質を著しく下げることがしばしば起こりますので、目の異物感や目の疲れまたは見えにくさを感じたら、受診するようにしましょう。

【ルミナスM22 IPLシステム】による新しい「ドライアイ治療」

ドライアイの主な原因にマイボーム腺機能不全があります。マイボーム腺はまぶたの裏側にあり、油を出すことにより涙の蒸発の抑制し、正常な涙液層を維持させる働きをしています。 マイボーム腺機能不全とは、このマイボーム腺の機能が何らかの異常で正常に機能しなくなり角膜表面の油が不足してしまう症状です。 ドライアイの原因の約8割がMGDと言われています。

当院では、このマイボーム腺機能不全ドライアイ(MGD)治療として【ルミナスM22 IPLシステム】を導入しています。 治療は「IPL」と呼ばれる特殊な光を、下眼瞼下部に照射します。 皮膚深部まで届いた光が、マイボーム腺周辺の組織や毛細血管に作用し、マイボーム腺から出る油の質を改善させる効果が期待されている最新の治療です。

ドライアイ治療 富山市天正寺 岡本眼科
治療の流れ

ますはIPL治療の適応があるか、検査・診察を行います。適応と判断した場合、注意点について説明し、同意いただいた上で以下の流れで治療を行います。

1) 治療前にメイクをすべて落とします
        
2) 専用のアイマスクをつけて顔に密着させます
        
3) 下まぶたの下部に水溶性ジェルを塗ります
        
4) 頬からまぶたの下、鼻にかけて数回フラッシュします
        
5) ジェルをふき取り、目のまわりを洗浄して終了です

※皮膚に最小限のダメージで改善させていくため、効果には個人差があります。
※治療は3週間から1ケ月ごとに4回を目安とします。

(施術後の注意事項)

治療後短期間赤みを帯びることがありますが通常2~3時間で元に戻ります。
 とくに敏感肌の方は赤くなりやすいです
皮膚の状態・皮膚の色により、軽いカサブタが形成される場合があります。
 また術前より治療部位が一時的に若干黒くなる場合があります。
施術後、屋外での活動は日焼け止めを行ってください。

※以下の方は、治療を受けることができません。
妊娠中の方
皮膚障害を伴う糖尿病・アルコール中毒の方
てんかん発作の既往がある方
その他、医師が不適合と判断した方
光感受性を高める内服/外用している方
皮膚病変がある方
日焼けをしている方
自宅でできるMGDケア

自宅で行うMGDケアとして温罨法(おんあんぽう)と眼瞼清拭(リッドハイジーン)をおすすめします。

温罨法(おんあんぽう Warm Compress)

温罨法は、眼の周辺を温めることで、マイボーム腺のつまりを緩和、まぶたの血流を改善する方法です。国際標準治療として以前から効果が認められている方法で、まぶたの温度、マイボーム腺周囲の温度をある程度上昇させてある一定時間保つことが重要です。

眼瞼清拭(リッドハイジーン、Lid Hygiene)

眼瞼清拭は汚れたマイボーム腺の脂の排出を促進し、固まってしまった脂や角化物の詰まりの除去、およびマイボーム腺周囲の細菌量を減少させる目的で行います。温罨法と一緒に行うとさらに効果が高まります。

具体的な行い方は、「LIME研究会」ホームページで紹介しています。
https://lime.jp/public/mgd.html

※2020年7月22日にNHK「ガッテン!」で放映された、ガッテン流ホットタオルの作り方も紹介しています。

ドライアイ治療(IPL治療)の費用

治療費用:施術1回につき11,000円
※自由診療のため全額自己負担で健康保険の適用外です。

ドライアイの予防と対策

目を潤すために意識的にまばたきをしましょう。パソコンなどを見ていると、まばたきの回数が減少します。普通、私たちは1分間に約20回のまばたきをします。パソコンの画面を熱心に見ていると、それが約5回に減少するといわれます。映画を見ているときも同様になると言われています。パソコンのモニターの位置を低めに設置することで、目を開く面積が減り、涙の蒸発を減らすことが出来ます。また画面の反射を避けたり、文字のサイズを大きくしたりして、目の負担を減らすことも有効です。

エアコンの効いた部屋は、乾燥しがちです。加湿器を置いて、室内の湿度を保つことは目にとっても重要です。 また、この逆にエアコンなどの風にあたらないようにしましょう。ますます目が乾燥します。

目の疲れを感じたら、まずは目を休ませることが大切です。 目の疲れとドライアイは密接な関係があるのです。単なる目の疲れと思っていたら、実はドライアイだったということもあります。

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